公明党の「特定秘密保護法案Q&A<上>」にイチャモンを付けました。

公明党のホームページにある「特定秘密保護法案Q&A<上>」に法律ど素人の私がイチャモンを付けてみました。
https://www.komei.or.jp/news/detail/20131129_12783

Q.なぜ、特定秘密保護法をつくる必要があるのか?

A.日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増しており、大量破壊兵器や国際テロ活動に適切に対処するためには、安全保障に関する重要な情報を入手し、その漏えいを防止し、国民の安全や国益を守ることは喫緊の課題です。
アルジェリアでは邦人が犠牲となりましたが、二度とあのような悲劇を起こしてはなりません。
現在、「国家公務員法」や「自衛隊法」「MDA秘密保護法」にも秘密を漏えいした公務員等を処罰する規定はありますが、量刑が軽すぎたり、情報の対象が限定されており、わが国の安全保障に関する重要な情報の漏えいを防ぐ法整備は万全とは言えません。
兵器の性能や外交の暗号等が漏えいし、インターネット上に流れでもしたら取り返しのつかない事態になります。また、情報管理が万全でなければ外国は重要な情報をわが国と共有しようとはしません。特定秘密を守るための法整備は、もはや国際標準となっているからです。
成立を急いでいるとの批判がありますが、「急いでいる」との批判は当たりません。衆院特委では日本版NSC設置法案の倍に当たる45時間以上の審議を行い、2回の参考人質疑、地方公聴会を開催し、「日本維新の会」や「みんなの党」とも丁寧な修正協議を行いました。



「国家公務員法」や「自衛隊法」「MDA秘密保護法」の他に、合衆国軍隊の機密を守るための「刑事特別法」があります。
「量刑が軽すぎる」ということですが、国家公務員法は1年ですが、自衛隊法は5年、MDA法は10年、刑事特別法は10年の懲役になっています。
国家公務員法の量刑に問題があるのなら、そこを変えればいいだけです。
「情報の対象が限定されており」ということですが、どの分野が足りないのか明確に示してください。
寧ろ、特定秘密保護法の最大の問題点は、秘密の範囲が曖昧で広すぎるため、解釈次第でいくらでも秘密指定ができることです。本当に秘密指定しないといけないものだけに対象を限定すべきです。
特定秘密保護法案は、アメリカよりもひどいという指摘もあります。
アメリカと比べてこんなにひどい特定秘密保護法案

成立を急いでいるとの批判は当たらないとのことですが、明らかに急いでいます。
山口代表は「参議院の審議日程を考えると、法案を採決するために十分な議論をしてきた」と言っています。国民の基本的人権にかかわる重大な法案ですから、今国会に成立させることを拘らずに、国民が納得するまで、十分に国会で話し合うべきです。法案に賛成の人でさえ、今国会での成立を望んでおらず、十分な審議を求めています。
福島での地方公聴会は、公述人から、反対の表明や、さらなる公聴会の開催を求める意見がでました。地方公聴会の意見はまったく反映されていません。地方公聴会をアリバイ作りに利用する汚い手口です。
「日本維新の会」や「みんなの党」とも丁寧な修正協議を行ったといことですが、修正案の審議は2時間しかなく、自民と維新では第三者機関に関する認識が異なっていたのが、参議院で露呈されています。
「丁寧な修正協議を行いました」などと言えない状態です。


Q.どのような情報が特定秘密として指定されるのか?

A.原発事故の情報や放射能汚染情報(SPEEDI)が秘匿されるといった誤解がありますが、安倍首相は特定秘密には当たらないと明確に答弁しています。
特定秘密に指定されるのは、安全保障に関する情報のうち、(1)防衛(2)外交(3)特定有害活動(スパイ)防止(4)テロ防止―の4分野に限定されています。さらに別表を設け【別掲参照】、上記の四つの分野の中で特定秘密にできる事項が限定列挙されており、国家公務員法が禁じる情報漏えいの範囲よりもはるかに狭い範囲となります。


仮に、SPEEDIが特定秘密にならないとしても、国民に知らされないことに変わりはありません。知ろうとして、罪になるかならないかの違いです。特定秘密保護法の対象にならないからと言って、公開されるわけではありません。今と同じように秘密にされるだけのことです。
また、特定秘密に指定できる機関の長に、 原子力防災会議、資源エネルギー庁長官、原子力規制委員会があります。核燃料絡みで、原発が特定秘密指定されるのは間違いありません。

特定秘密に指定されるのは、(1)防衛(2)外交(3)特定有害活動(スパイ)防止(4)テロ防止―の4分野に限定されと言っていますが、秘密指定できる機関は、これだけあります。
内閣総理大臣、内閣法制局長官、原子力防災会議、安全保障会議、中心市街地活性化本部長、地球温暖化対策推進本部長、高度情報通信ネツトワーク社会推進戦略本部長、都市再生本部長、 知的財産戦略本部長、構造改革特別区域推進本部長、地域再生本部長、郵政民営化推進本部長、道州制特別区域推進本部長、総合海洋政策本部長、宇宙開発戦略本部長、総合特別区域推進本部長、社会保障制度改革国民会議、人事院、宮内庁長官、公正取引委員会、 国家公安委員会、金融庁長官、消費者庁長官、総務大臣、公害等調整委員会 、消防庁長官、法務大臣、公安審査委員会、公安調査庁長官、外務大臣、財務大臣、国税庁長官、文部科学大臣、文化庁長官、厚生労働大臣、中央労働委員会、農林水産大臣、林野庁長官、水産庁長官、経済産 業大臣、資源エネルギー庁長官、特許庁長官、中小企業庁長官、国土交通大臣、 運輔安全委員会、観光庁長官、気象庁長官、海上保安庁長官、環境大臣、原子力規制委員会、防衛大臣、警察庁長官及び会計検査院のほか、本法案第二条第四号及び第五号の政令で定める機関について、その機関ごとに政令で定める者

観光庁長官、気象庁長官まで含まれています。
スパイやテロなどと言い出せば、いくらでも拡大解釈できるのです。
特定秘密を指定できる機関の長がこんなにいて、分野に限定されているとは虚言です。


Q.国民の「知る権利」は本当に守られるか?

A.報道機関が公務員から特定秘密を聞き出すと処罰される。そうなると国民の知る権利が侵害されるのでは、との声があります。そこで、公明党の主張で当初の政府案にはなかった国民の「知る権利」「報道の自由」を条文に明記させました。さらに報道機関の取材行為は「法令違反」や取材対象者の人格をじゅうりんするような「著しく不当な方法」に当たらない限り「正当業務行為」として処罰の対象とはならない旨も条文化しました。
加えて、修正協議の中で、特定秘密を「取得」する行為は、外国の利益を図るなどの目的(スパイ等の目的)がなければ処罰されないように修正し、通常の取材活動は処罰の対象とならないことが、一層、明確になりました。
一般の国民については、何が特定秘密であるかを知らず、また、スパイ等の目的を持つこともないので、知ろうとした情報が偶然、特定秘密に該当するものであったとしても処罰されることはありません。通常の生活を送っている国民が処罰されるようなことはあり得ません。



条文では、「国民の知る権利の保障に資する報道又は取材の自由に十分に配慮しなければならない」と書かれています。「配慮しなくはならない」などというのは、努力規定に過ぎず、法的拘束力はありません。こんな文章をあてにしてはいけません。
報道機関の取材行為は「法令違反」だけでなく、「著しく不当な方法」でも処罰の対象となります。「著しく不当な方法」は定義されていません。何故、法令違反だけにしないのでしょうか?
解釈次第でどうにでもなる文章をわざといれているとしか思えません。
一般の国民は、「スパイ等の目的を持つこともない」とありますが、政府が隠している情報を知りたいと思うことあります。それがたまたま特定秘密であれば、逮捕され調べられることになります。
政府の意向に沿わない運動をしている人、たとえば、原発に再稼働に反対していたり、日本国内でのオスプレイの訓練に反対している人が、政府が隠している秘密を知ろうとすることがあります。それが特定秘密であれば、逮捕し、家宅捜査することができます。捜査の結果、たとえ処罰の対象にならなかったしても、反対運動に大きな打撃を与えることができます。
それが、特定秘密保護法の目的の一つではないでしょうか?


Q.現在も42万件の秘密があるそうだが、内訳は?特定秘密の範囲が際限なく広がらないか?

A.現在、特別管理秘密として指定されている約42万件のうち、約9割が情報収集衛星から撮影した写真であり、次に多いのが外交・防衛等で用いられる暗号です。
特定秘密を行政機関の長が勝手に指定することはできません。
公明党の主張で、行政機関の長は、有識者会議の意見を聴いて首相が決定した統一基準に則り特定秘密を指定することにしました。
修正協議においては、「別表」の中にあった「その他の重要な情報」という文言は特定秘密の範囲を拡大させる恐れがあるため、これを削除させ、恣意的な指定がなされないようにしました。
行政機関の長が実際に統一基準に従って指定・解除を行っているかを首相が確認し、改善の指示を出せるようにもしました。これにより、事前・事後のチェックを通じ、特定秘密の範囲が広がらないようにしました。
さらに法案の附則には、独立した第三者機関を設置し、運用状況をチェックすることも検討することが明記されました。


福島第一の事故のときに、情報収集衛星から撮影した写真は東電にも見せず、アメリカの民間会社から4800万円で55枚の写真を購入しました。
このことからわかるように、政府が守りたいのは国民ではなく、自分たちで決めた秘密なのです。
一度、秘密指定したものは、それが国民の利益になることがあるないにかかわらず、秘密を守ることに専念します。国民の利益ために秘密を守るのではなく、自分たちの失敗を隠すために秘密を守ろうとするのが役人と政治家という人種です。運用する人の裁量でどうとでもできるものではなく、どんな人が運用しても、国民の利益になるような法律にすべきです。
有識者会議や、独立した第三者機関というものが、どんなものであるか、原発事故により国民は身に染みて知りました。原子力産業から利益供与を受けている人たちが、原子力規制委員会ですからね。
政府の人間が選んだ人たちは、中立的な考えではなく、政府の意図するように結論を出すということを、我々国民は学習しています。

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Q1では、
『現在、「国家公務員法」や「自衛隊法」「MDA秘密保護法」にも秘密を漏えいした公務員等を処罰する規定はありますが、量刑が軽すぎたり、情報の対象が限定されており、わが国の安全保障に関する重要な情報の漏えいを防ぐ法整備は万全とは言えません。』
とあり、現行法では秘密の対象が限定されているので、特定秘密保護法が必要と言っています。

Q2では、
『上記の四つの分野の中で特定秘密にできる事項が限定列挙されており、国家公務員法が禁じる情報漏えいの範囲よりもはるかに狭い範囲となります。』
とあり、特定秘密保護法で指定する範囲は、現行法よりも狭いと言っています。

結局、特定秘密保護法で指定する範囲は、現行法よりも広いのでしょうか?それとも狭いのでしょうか?
このQ&Aを書いた、弁護士であり衆議院議員でもある浜地雅一氏に答えてほしいものです。







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