正直に言えば、未だにシーベルトがわからない

3.11以降、今まで馴染のなかった放射能の単位をよく耳にすることになりました。
でも、私は未だにシーベルトという単位がよく理解できていません。
ちょっと整理してみます。

シーベルトはなんだか放射線の量を表す単位のように思えるのですが、放射線を受けた物質が吸収する放射線量の単位はグレイです。
ちょっと難しい言い方をすれば、グレイは、「放射線によって1キログラムの物質に1ジュールの放射エネルギーが吸収されたときの吸収線量の単位」です。
ジュールは、電子ボルトの単位でいえば、0.624×10の19乗になります。
つまり、1グレイ = 6240000000000000000電子ボルト となります。
原子の構造は、中心に原子核があり、その周りを電子が飛び廻っています。
その電子1個を原子から飛び出させるエネルギーは、10電子ボルトなので、1グレイはものすごい数の電子を原子から飛び出させることができるエネルギー量です。
このグレイに係数をかけて、人の体が放射線の影響を受ける単位に変換したものがシーベルトです。
その計算式がこれです。
シーベルトの値 = グレイの値 × 放射線荷重係数 × 組織荷重係数

放射線荷重係数というのは、放射線の種類によって人体への影響が違うので、線種で変わる係数です。
 ガンマ線 = 1
 ベータ線 = 1
 アルファ線 = 20
となっています。
ガンマ線以外は、外部被ばくはあまり考慮しなくてもいいと思いますので、内部被ばくの場合で考えてみます。
エネルギーの大きさは、ガンマ線とベータ線がほぼ同じ、アルファ線が10倍くらいと言われてます。
飛距離はずいぶん違います。体内では、
 ガンマ線は、体を貫く
 ベータ線は、10ミリメートル
 アルファ線は、0.04ミリメートル
ここで疑問に思うのは、そもそもグレイという単位は、1キログラムに放射線が吸収されるエネルギー量です。
しかし、ベータ線やアルファ線のように、体内で短い距離しか飛ばない場合には、1キログラムに均一にエネルギーが分散されるのではなく、放射性物質に近い細胞だけ集中的に放射線の影響を受けるのではないかということです。
エネルギーを熱量として考えると、1キログラムに均一かかっている熱量の合計が、一点だけに高温でかかっていることにならないのでしょうか。
そう考えると、放射線の種類で決まる放射線荷重係数が、これでよいのか非常に疑問です。
これではガンマ線しか、身体への影響を表せないと思います。


次の組織荷重係数は、体の組織ごとに放射線の感受性を数値にしたものです。

組織または臓器荷重係数
生殖器0.2
骨髄 0.12
結腸 0.12
0.12
0.12
膀胱0.05
乳房 0.05
肝臓0.05
食道 0.05
甲状腺 0.05
皮膚 0.01
骨表面0.01
その他の組織・臓器0.05
合計1.00

私はこの表を見て驚きました。合計が1になっています。
これは、放射線が全身を貫いたときのそれぞれの臓器の放射線の影響ということでしょうか。
呼吸で吸い込まれたプルトニウム(アルファ線)が、肺に付着した場合は、0.12を掛けることになります。肺に留まっているとすれば、非常におかしなことです。
この係数も、ガンマ線のように全身を貫く放射線を、外部から受けているのを想定しているとしか思えません。

と、このように、私にとってシーベルトはとても不可思議な単位なのです。
シーベルトは内部被ばくには使えないのではないか、というのが私の理解です。

どこかにシーベルトを分かりやすく解説したものはありませんか?

<追記2012/11/12>
シーベルトが人体への影響の度合いを示す数値なら、年齢も考慮しないといけないはずです。
子どもは細胞分裂が活発で、放射能の感受性が高く、大人の3倍から10倍と言われています。
測定結果が、1時間当たり1マイクロシーベルトあったとすれば、大人で年8.76ミリシーベルト、子どもの影響度が3倍だとしても、子どもは年26.28ミリシーベルトになります。
シーベルトがガンマ線の外部被ばくしか示さないとしても、年齢別で数字を表示すべきではないでしょうか。





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